叱る依存が止まらない

「もう叱らないと決めたのに、また声を荒げてしまった」
子育てや発達支援の現場で、こんな言葉を何度も耳にします。
叱ったあとに後悔し、自分を責め、それでも同じことを繰り返してしまう——。

これは、親の性格や愛情の問題なのでしょうか。
結論から言うと、叱る依存は「意志の弱さ」ではありません。

慢性的な疲労や緊張状態が続くと、
脳は冷静な判断を担う前頭葉の働きを十分に保てなくなります。
その結果、人は即効性のある行動を選びやすくなります。

「叱る」という行為は、
・その場で反応が返ってくる
・一時的に行動が止まる
という意味で、脳にとって“手っ取り早い手段”になりやすいのです。

この本は、「叱らない方法」を教える本ではありません。
なぜ叱ってしまうのか。 なぜ同じことを繰り返してしまうのか。
その背景にある、
・身体の緊張 ・余裕のなさ ・環境からの負荷
といった“状態”にも目を向けさせてくれます。

叱る行為そのものを止める前に、
叱らざるを得ない状態をどう整えるか。

この視点は、支援に関わる人にとっても、
親御さんにとっても重要です。

<身体から整えるという選択>

身体からの発達支援では、
子どもの発達だけでなく、関わる大人の状態も大切にします。
叱らないように頑張るのではなく、 叱らなくてもすむ状態をつくる。

そのために、
・姿勢 ・呼吸 ・感覚の入り方 といった身体の土台を整えていきます。

「叱るのをやめたいのに、止まらない」と感じている方は、
もう十分頑張っています。必要なのは、努力ではなく支えです。
話がまとまっていなくても大丈夫です。 気になることがあれば、
いつでもご相談ください。身体から整える発達支援については、
こちらにまとめています。